【実食】西荻窪のパイナップルラーメン屋「パパパパパイン」で『カカカカカカオ』!?
東京・西荻窪。小さくもユニークな店がひしめくこの街に、信じられないラーメン屋がある。
その名も「パパパパパイン」。名前からぶっ飛んでいるこのお店の名物はパイナップルラーメンだ。
「ラーメン×パイナップルという常軌を逸した組み合わせでありながら、巧みなスープ作りで美味しくまとめられたこのラーメンをぜひ取り上げたい……」
そう思い西荻窪に降り立った筆者だが、店先の券売機で出会った期間限定メニュー「カカカカカカオ」に目を奪われてしまった。
時は2月12日の夜。明後日はバレンタインデー。どうせ本命チョコなんてもらえない筆者の目に、その名前は渇いた喉を潤すオアシスかのごとく映った。
即座に計画変更。「パパパパパイン」の上に「カカカカカカオ」が印字された食券(と味付玉子の食券)を手に店内へ。席につくと目の前にあったのはここぞとばかりにディスプレイされたパイナップルアイテムたちだった。
そして数分で出てきたのがこのラーメン。チョコレートパイナップル担々麺なのだという……。
チョコ色のスープの上に乗るのは挽肉、糸唐辛子、ホウレンソウ、チャーシュー、玉ねぎ、カシューナッツ、トッピングの味付玉子、そしてパイナップルだ。麺は細ストレート麺。
一口食べるとまず広がるのは、チョコレートの甘い味、続いて唐辛子の辛さ、そしてほんのりパイナップルの味。めちゃくちゃ複雑だ。
しかし、これが美味しい。こんなに個性の強い要素をここまで綺麗にまとめる技は、さすがはパパパパパインといったところか。
たまにエンカウントするカシューナッツは、「これはアーモンドチョコか!?」という錯覚さえ覚えさせる。
箸の勢いは衰えることを知らず、あっという間に戦いは最終局面へ。そこで、最後まで残しておいた味付玉子が目の前に立ちはだかる。外も中身も普通の味玉に見えるが、食べてみるとびっくり。パイナップルの味がするのだ。
まず最初にパイナップルの甘い味が口内に広がり、黄身の味が遅れてやってくる。なんとも不思議な味である。
最初に食したときはあまりに突飛なテイスティングに笑いが止まらなかった。「パパパパパイン」を訪れたときはどんなラーメンを注文するにしてもこの味付玉子をトッピングすることをオススメする。その方が絶対面白いからだ。
ここで完食。総括すると、ひたすら面白いラーメンであった。チョコ、パイナップル、唐辛子。ドギツイ要素が複雑に絡み合い、舌を一斉に刺激してくる。
のちのちお店の方に聞くと、パイナップルジュースがスープの1/4を占めているのだという。しかしそれを脇に押しのけてチョコと唐辛子が炸裂する。
一見相性の悪いコラボレーションに思えるが、これが気味が悪いほどまとまっている。西荻窪を訪れた際はぜひ食べてみてほしい。冬季限定メニューなのでお早めに。
※取材協力
パパパパパイン
東京都杉並区西荻南3-12-1 日伸西荻プラザ1F
TEL 03-3247-2181
11:00~23:00/日曜日・祝日11:00~20:00