新「MacBook」に「AppleWatch」……話題のApple新製品って?
1.話題の「Macbook」にあるAppleの思惑
(画像は公式サイトのスクリーンショットです。)
Appleの新たな製品が話題になっている。その名前は、かつて消えたはずの「MacBook」。
このデバイスが数多く取り上げられる中、最も話題となっているのは、世界に先駆けて採用された新規格のUSBポート「USB Type-C」だ。
これは、画期的なUSBポートである。上下左右の区別がないリバーシブル仕様であるとともに、電源やUSB、ディスプレイといった複数の役割を果たす。つまり同じUSB Type-Cポートから、パソコンへの給電、データ転送、映像出力を一括で行えるようになったのである。
さて、この新規格が便利なのは分かった。しかし、である。
新しい「MacBook」は、このポートを1つしか搭載していない。充電をしながらiPhoneをつないだり、ディスプレイに映像を映したり、といったことができないのである。これはなぜか。
公式サイトを見てみた。すると、そこには「ワイヤレスな世界のために完全装備。」の文字。
どうしてもコードが必要になる最低限のものだけをUSB Type-Cを用いて接続し、その他データ通信等はワイヤレスで行う。そのような姿が、この言葉から見て取れる。
なるほど確かにiPhoneの同期は無線で行うことが可能だ。MacBookの充電をしていても、iPhoneを無線でつなぐことにすれば、ポートは1つで十分だろう。
Appleは、コードを多く繋がれ、病人のように身動きがとれなくなったMacを開放したかったのかもしれない。より身軽に、より簡単に。
そう思えば薄く軽いボディが、実に魅力的なものに思えてくる。なんといってもその重さは1kgを切るのである。持ち運ぶにはあまりにも便利だ。
しかしそれが現実に則しているかと言われれば、そうとも言えない。実際に、すでに巷では「ポートがひとつしかないなんて不便すぎる」という声が多くあがっている。やはりまだ、パソコンをここまで身軽にできる時代にはなっていないのかもしれない。性急に新規格を取り入れ他を排除するのではなく、従来のポートを残しつつ、未来への可能性を探っていく方法もあったのではないか。
果たしてMacBookは、どんな反応を受け世の中に出て行くのか。
4月10日、楽しみに待っていようと思う。
2. AppleWatch
(アイキャッチ画像・上の画像は公式サイトのスクリーンショットです。)
4月24日。
満を持して「Apple Watch」が発売される。Apple社初のウェアラブル端末※であり、長い間発売が待ち望まれていたデバイスでもある。
(※直接身につけて持ち運べるほど小さなコンピューターのこと)
スタイリッシュなデザインに、使いやすい各種機能。最も身近な場所で私たちの暮らしを支えてくれるこの端末は、生活の全てを少しずつ快適に変えてくれるだろう。
中でも特徴的なのは、TapticEngineと言われる新しい通知の形。
私たちの腕をそっと叩くようにお知らせを届けてくれる。この繊細な体験は、繊細な設計を得意とするAppleの真骨頂と言えるかもしれない。
この発売にともなって、iOS8.2では新たに標準アプリとして「AppleWatch」というものが追加された。簡単にAppleWatchと同期できるというこのアプリが”標準”であるということに、Apple社のニューデバイスへの期待感が伺える。
ただし、価格やバッテリーの持ちなど、購入のハードルとなる部分も多い。特に価格は最低4万円であり、時計に出す金額としては高めだ。しかも電化製品は時代の流れで風化していく。1年もすれば新たなデバイスが出て、時代遅れとなってしまう可能性も否めない。
しかし、Appleがついにウェアラブル端末を出した。私はそのこと自体、大きな意味を持つような気がしてならない。
これからウェアラブル端末は、必ずや世の中心を担う重要な存在となっていくだろう。その一端に、世界を動かし続けてきたAppleが今、現れたのである。
今度はどんな感動的な経験を見せてくれるのか。はたまた勢いを失い、世の中に取り込まれて消えてしまうのか。AppleWatchは、今後を占う大切な1手となるだろう。