大学生の人気バイト「塾講師」実態と本音!
大学生の実に7割が従事するというアルバイト。(独立行政法人日本学生支援機構「平成24年度学生生活調査」より)
アルバイトの中でも特に人気があるのが「塾講師」です。受験を終えたばかりの学生にとって身近な存在で仕事内容のイメージもしやすく、時給が高いなどの理由から塾講師をやってみようという大学生は少なくありません。
自分より年下の学生に勉強を教えるだけの簡単なお仕事、肉体労働もなし……と塾講師に対していいイメージを抱いてしまいがちですが、実はデメリットもあるのです。
今回は、実際に塾講師バイトに従事する大学生から、リアルな本音を聞き出しました。
稼げない、休めない、…?塾講師バイトの実態とは
1.稼げない!
塾講師のデメリットとしてまず挙げられるのが、稼げないということ。
たとえば、飲食店バイトであればこの曜日のこの時間からこの時間まで、とフルで働き稼ぐことができますが、塾講師の場合自分の希望通りに働くことが難しいというのが現状です。
もちろん、大学の授業の予定に合わせて曜日や時間を指定することはできますが、担当するクラスや生徒の都合や、他の塾講師との兼ね合いもありますから、自分が働きたいと思っている時間よりも労働時間が短くなってしまうことも少なくありません。
とにかくお金が欲しいという人はまとまった時間働けるアルバイトにした方がベターでしょう。
2.時間外労働に注意!
また、注意したいのが時間外労働。塾講師のバイトは「授業時間のみ」に時給が発生することが多いため、授業のために準備する時間や、報告書を書く時間にはお給料がつかないことになります。
これだけなら良いですが、中には授業後にミーティングや掃除などの残業があるところも。毎回1時間無給で残らなくてはいけないという塾もあるそうです。
更に、「生徒に勉強を教える」以外の仕事をさせられることもあります。とある塾では、中学生や高校生の登校時間に合わせて学校の前でビラ配りをするという仕事があるそうです。
早朝集合で、ビラを配れば自分よりはるかに年下の中学生たちに素通りされるというのはなかなかきついお仕事ですよね。
もちろん塾によってはビラ配りのスタッフを別途募集するところもありますが、このように塾講師として雇われ更にビラ配りも行うというケースもあるため、仕事内容は事前にきちんと確認しましょう。
3.休めない!
そして、塾講師の大きなデメリットとして挙げられるのが、休みが確保しづらいということ。
これは他のバイトにも共通して言えることではありますが、特に塾講師は生徒という相手がいるお仕事です。基本的に曜日が固定されているため、友達との遊びの予定が入れづらいなど不便なことも多いそう。
また、夏休みや冬休みには夏期講習と冬期講習があるため、長期休みでも忙しく働かなくてはいけないというデメリットがあります。
しかしメリットも多くある
上でデメリットを挙げましたが、もちろん塾講師にはメリットも多くあります。
1.肉体労働はなし
よく言われるのが、冒頭に挙げたとおり、体力的にきつくないということ。
集団授業の場合には立って授業を行いますが、個別指導の場合は生徒の隣に座り指導を行います。常に立ち仕事で歩き回り重いものも運ばなくてはいけない飲食店などのバイトにはないメリットです。
2.責任を持って働ける
アルバイトだと、「どうせバイトだし……」とつい気が緩んでしまいがち。しかし、塾講師は生徒にとっては「バイト」ではなく「先生」です。他の職種よりも、責任ややりがいを感じやすい仕事と言えるでしょう。
もちろん、生徒の成績を上げなければいけないというプレッシャーを感じることもあります。しかし、その生徒に合わせて指導方法を変えてみるなど、自分で創意工夫を凝らせば、何倍も面白くなるお仕事です。
3.成果が目に見える
そして、一番のやりがいが、結果が目に見えるということ。生徒の成績や受験の結果など、自分の指導によってその生徒の学力が上がったということを直接感じることができるのはすごく嬉しいですよね。
また、先生によっては生徒から感謝の手紙や手作りのお菓子をもらうこともあるそうです。生徒との信頼関係を結べるというのも大きな魅力ですよね。
塾講師にはデメリットはありますが、その分メリットもたくさんあります。安易に「塾講師でいいや」とバイトを選ぶのではなく、デメリットとメリットを照らし合わせて、慎重にバイトを選びましょう。
特に、時間外労働の有無や仕事内容については働き始めてから後悔しないためにも、説明会や面接の段階でしっかりと確認しましょう。