やる気いっぱいのあなたこそご用心! 「4月病」の対処法
(画像は編集部撮影)
4月から新生活の大学生に、忍び寄る病魔があります。
その名は「4月病」。
いつの間にか感染してしまうこいつは、学生の「やる気」を逆手にとってあなたたちを貶める厄介者です。気づいた時にはもう手遅れ。手の施しようもなく、ただ自分の単位が死にゆく様を見届けるのみ……。
そうならないためには、綿密な予防と早期発見がなにより重要。
そこで今回は、その方法を1つずつ確認していきましょう。
■4月病とは
ではまず、そもそも4月病って何? という話から始めていきます。
まず一言で説明すれば「新生活の始まりに浮かれて変に意識が高まってしまう興奮状態のこと」です。
もともとこれは5月病という言葉から派生しています。こちらは新生活に適応できずに体調を崩してしまう、まさしく病気のようなものですが、4月病はむしろ逆。やる気に満ち溢れ、いろいろなことに興味がわき、あれもこれもやってみたくてうずうずしてしまう。
一見すると、むしろ良いことのように感じますよね?
ですが、これが落とし穴なのです。
先述の通り、4月病は一種の「興奮状態」です。言い方を変えれば、新しい環境に酔っているようなものです。そんな状態の人間が、果たして正常な判断ができるでしょうか?
もちろん答えは、否ですよね。
想像してみてください。
履修やサークル選びなど、今後の生活を決定づけるたくさんの重要な選択をしなければならない時期に、正常な判断ができない興奮状態で過ごしているのです。
その危険性は……言わなくてもわかるでしょう。
■4月病につける薬は
(Photo by acworks)
さて、ここでズバリ言っておきましょう。
4月病に付ける薬はありません!
なぜって? それは4月病は必ず治るものだからです。
正確には、治ってしまうからこそ厄介な病気なのです。
人間の興奮状態というものは、長くは続きません。授業やサークルなどやる気に満ち溢れたままならもしかしたらやり切ることができるかもしれませんが、基本的に1ヶ月もしたらあなたは冷静さを取り戻してしまう。そして、現実に立ち戻った瞬間に気づくのです。目の前にたまったあまりに多くの課題に。
そして絶望することでしょう。
だから、予防と早期発見が何よりも大切なのです。
■4月病の予防法
(Photo by Arlington County)
では、まずは予防法を見て行きましょう。
こちらは主に意識の問題です。基本的な方針としては「自分を過信しすぎないこと」。
4月病患者がよく言う言葉に「ゆうていけるっしょ」というものがあります。なんだかんだ言っても、自分ならできるだろう。そんな驕りが、病魔を引き寄せてしまうのです。
だから、合言葉は「これなら安心だ」です。絶対安全と思う履修、サークル選びに徹するのです。
新しいこと、新しいものに興味を持ち、それに取り組もうとすることは素晴らしいことです。けれど、ちょっと立ち止まって考えてください。
今まで、新しいことを継続してやれたことがどのくらいあるのだろう、と。
新しいことをやるには、エネルギー、時間、お金と言ったものが大量に必要になります。それを全て供給できるという絶対の確信を得られるならば、迷わず飛び込むべきでしょう。
しかし実際には、新しいことをあれもこれもとやりたくなって、エネルギーも時間もお金ももたなくなり、最終的に全て満足いくまで出来ないままに終わってしまう。そんな場合が多いのではないでしょうか。
だから安全策を。大事な大学生活を棒に振らないために。興奮を抑え、自らを律し、本当にやりたいことだけを探してそれを頑張るのです。
頑張ることは1つでいいんです。
■4月病の早期発見
心構えをお話しましたが、それでも4月病になってしまう人はいるもの。
だから最後に、4月病になった人にありがちな行動・考え方を記しておきます。自分がどのくらい当てはまるかをチェックしてみてください。
☐誰とでも友達になろうとする
☐やめとけと言われた講義をあえて履修する
☐1限とかゆうて余裕と思う
☐興味の湧いた本を手当たり次第買う
☐とりあえず何か資格を取ろうとする
☐趣味を増やそうと頑張る
☐バイトを掛け持ちしようとする
以上の行動のうちひとつでも当てはまったら、あなたは高確率で4月病です。
自分を見つめなおし、やりたいことを1つに絞り、そして最高の大学生活を手に入れてください。
文/古今日子