【調査】早慶東大の新歓風景を見比べると各大学の「色」が滲み出てくる!
桜舞い散る4月の初め。この時期の大学では桜の花びらだけではなくビラも舞う。大学内のサークルや部活が仲間を増やすべく、入学したての新入生を(ときおり強引に)歓迎する。いわゆる「新歓」だ。
Gaku-yomu編集部は新歓期の早慶東大の3大学の様子を調査した。 上級生のテンションが学園祭状態の早稲田、連携プレイの慶応、パフォーマー志向の東大などなど、各大学の特色を垣間見ることができた。
まずは私立の双璧を成す早稲田と慶応。どちらも力強い新歓が展開されるが、その風景は対照的だった。
■早稲田大学:上級生のテンションがもはや「学園祭」状態

さすがは約4万4000人もの学生を抱えるマンモス大学というべきか、人が多すぎて学内を移動するのも困難。入学式を終えたスーツ姿の新入生なら十中八九勧誘に会う。地面はビラまみれ。
人だかりで見通しが悪いキャンパス内のあちこちに看板や旗が立つ。各サークルが存在感を競っているかのようだ。この状況で勧誘を避けながら進むのは至難の業。
応援団のパフォーマンスには新入生より上級生の方が熱狂している。というか、上級生が前に密集するせいで、後ろの新入生からはほとんど演技が見られない。「新歓」というよりはむしろ「学園祭」の様相を呈している。
■連携プレイで攻める慶應義塾大学

そして早稲田のライバル・慶應義塾大学の日吉キャンパス。早稲田大学とは違いビラはあまり落ちていない。
しかし、この大学の凄さはその団結力。新入生がガイダンス教室に入る道の両脇には上級生が列を成す。
この間を通ろうものなら上級生だろうと新入生だろうと即座にビラを差し出される。1枚受け取ってしまったが最後、他のサークルからも目をつけられ手の上にはあっという間にビラの山が築き上げられる。
また、中庭では上級生が点在して待ち構えているため、勧誘を避けるには強靭な精神力(スルースキルともいう)が必要。特に運動部の押しの強さはつい感心してしまうほど。オシャレな女子2、イケメンの男子1くらいで徒党を組み勧誘してくる。気づくと名簿に名前を書かされる。
そして最後は日本最高峰の学力を誇る東京大学だ。
■セグウェイが走り回る東京大学
早慶より落ち着いた様子の東京大学・駒場キャンパス。広々としたメインストリートで上級生が待ち受ける。
……しかし、時折セグウェイ(電動立ち乗り二輪車)でスーッと移動する男が出没。その他にも、ひたすら民族音楽をかき鳴らす一団、突如水晶玉のコンタクトジャグリングを披露し始める男など、生のパフォーマンスを売りにしたサークルが数多く見られた。
そして、案外床が汚い。
しかしこれは上級生がばら撒いたわけではなく、壁に貼られていたビラが剥がれ落ちたものだ。壁の塗装を守るためか粘着力の弱いテープで貼られているため、時間がたつと剥がれてしまう。
そのためこの風景が見られるのは室内だけで、屋外に落ちているビラは1枚も見られなかった。
そろそろ各大学でのオリエンテーション期間が終わり、新歓も落ち着いてくる頃合い。新1年生にとっては自分の大学の「色」を確かめる良い機会になったのではないだろうか。
あわせて、当編集部の3女(3年女子)、2女(2年女子)が「新入生のふりをして新歓期の学内を15分歩き回ったら何枚のビラが集まるか」という不毛な実験をした記事もぜひご覧いただきたい。