「激ムズ第2外国語」筆頭!東大生が語るロシア語の本当の難しさって?
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第2外国語。多くの大学生が立ち向かうことになる、単位取得における強敵だ。
充実したキャンパスライフで緩みきってしまった一部の学生にとっては、「積み重ね型」の学習を要する外国語学習は困難を極める。そのため単位取得叶わず再履修ないし留年になってしまうケースが毎年後を絶たない。
大学から与えられる選択肢といえば、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、中国語、朝鮮語など。なかでも難しいと言われるのがロシア語だ。SNS上でも「難しい」という声が散見される。
https://twitter.com/647kkaayy/status/583614576366784512
ロシア語ムズすぎるわ死ぬ
— まん毛サラダ (@Lapis_lazu1i) March 19, 2015
@q_10g もともとロシア好きなためですが、手を出したのが運の尽き、実はとんでもない強敵でした…ロシア語は最高難度のクラスらしいですw
— Weather Mizumoto (@hepomodeler) March 11, 2015
「最高難度」とさえ言われるロシア語。なかでも特徴的なのがキリル文字だ。
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顔文字でよく見る「Д」のように、特有の文字が多く含まれる。また、英語のアルファベット(ラテン文字)と似た形の文字も多いが、形が似ていても音が対応していない場合が多々あるので注意が必要だ。
一方、第2外国語として一般的な他のヨーロッパ言語(スペイン語・フランス語・ドイツ語など)ではラテン文字が使われる。キリル文字はロシア語ならではのハードルと言えるだろう。
事実、文字のせいでロシア語を敬遠する意見も。
https://twitter.com/LunaticDeIusion/status/573016024448049152
しかし、それはあくまで外見の話。確かにパッと見ると「とっつきにくさ」が感じられるロシア語だが、実際のところ何が簡単で何が難しいのか?
■「最難第2外国語」も東大生にとっては簡単!?
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そこで、編集部は東大のロシア語学習者10人にアンケートを実施した。日本最高の学力を誇る東京大学の学生であれば、見た目の難しさに囚われることなくロシア語の本当のところを理解しているはず。
彼らにロシア語の難易度を、(英語を3点として)5点満点で評価してもらったところ、その平均値は3.3。
「え、そんなもん!?」と驚く方も多いのではないだろうか。サンプル数が少ないため統計的な有意性は全くないのだが、調査対象10人にとってはロシア語は「英語よりちょいムズ」くらいらしい。
自由回答の結果も見てみよう。
Q.ロシア語のどんなことが簡単で、どんなことが難しいですか?
「文法さえ習得できれば簡単」(2年・女性)
「文法はシステマティックであり、前評判よりは難しくない」(2年・男性)
「英語みたいに発音や文法の例外がほとんどないところは簡単で、とにかく格変化のオンパレードなところと、ラテン系の言語じゃないので単語の意味の類推が効かないところが難しいです」(2年・女性)
「ロシア語は格変化が6格あって多いけど、覚えてしまえばこっちのもの。格を見ればその文章におけるその単語の役割が分かるので、ある意味分かりやすい」(3年・女性)
「格変化と発音、イントネーションが難しいですが、語順などはこだわりすぎないので取っつきやすいと思います。キリル文字は意外とすぐに覚えられます」(2年・女性)
キリル文字はほぼ障害にはならなかったようだ。それよりも格変化や発音に難しさを感じる人が多い様子。そのハードルを越えてしまえばそこまで難しくなかった、ということらしい。
この春からロシア語を学ぶ方は、ぜひキリル文字が醸し出すとっつきにくさに惑わされることなく、格変化や文法に力を入れて学ぶことをおすすめしたい。
文/ショウガクブセイ