「支持政党なし」が政党名!?風変わりな政党・政治団体名特集
今月は統一地方選挙があり、皆さんも普段より政党名を見る機会が多かったであろう。
ほとんどの政党名は漢字数文字でやたらと固いネーミングだが、中には選挙で当選するためか、話題づくりのためか、インパクトのある言葉を政党名に使う団体もある。
今回はその中でも一風変わった政党名を紹介したい。
■政党名に人の名前!?
政党名に人の名前が使われることはめったにない。しかし、そんな常識に囚われない政党だって存在する。
「生活の党と山本太郎となかまたち」
※画像はスクリーンショットです
昨年12月27日に結党した新しい政党である。小沢一郎衆議院議員率いる「生活の党」と山本太郎参議院議員率いる「山本太郎となかまたち」が組み合わさって1つの党となった。
結党した理由は昨年12月の衆院選で生活の党の党員が落選し、国会議員が4人になってしまったから。政党として政党助成金をもらうためには国会議員が5人以上は必要なのである。
困った生活の党は山本太郎氏に入党してもらったが、山本氏は自分を代表として元の政党名も結党後の政党名に組み込んでほしいと要求。生活の党の小沢氏も「生活」の文字が譲れず、こんな名前になってしまったのであった。
「田中角栄を政界から追放する勝手連」
1983年に福田拓泉氏によって作られた、政治団体の名前である。物名を批判的に扱っている点が特徴的だ。
この年は田中角栄元首相がロッキード事件ですでに逮捕され、第1審判決を受けた時であり、世論が田中元首相に注目していたからこのような政党名を付けたのかもしれない。
■とにかく長い!
「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」
国民新党を離党した亀井静香氏と民主党を離党した山田正彦氏が「反TPP・脱原発・消費増税凍結を実現する党」を結成し、その後名古屋市の河村たかし市長率いる「減税日本」が合流したことで、2012年11月に1つの党になった。
元の政党名からすでに政治主張が羅列されていて長い。そこに「減税日本」というもう1つの政党が加わっているので余計に長い政党名となった。
「中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合」
1972年に結成。アメリカのウーマン・リブ運動の影響を受け、当時の政府がピル(経口避妊薬)を販売規制していたことに対し、「女性への抑圧」だと言って反対運動を行なった。
しかし、当時のピルは副作用が大きく、女性にとって負担になったため、ピル解禁運動は広まらなかった。その後、運動が下火になった1975年に解散した。
■全くイメージがつかない!
「支持政党なし」
※画像はスクリーンショットです
2013年に作られた北海道の地域政党。政党名からは全くどんな政党なのかわからない。
党のホームページを見ると、「党としての政策はない」と書かれている。各法案1つずつ有権者に議決に参加してもらい、地方議会で生かすという仕組みをとっている。
比例選挙で「支持なし」や「支持」と書くと、比例票がこの政党に入る仕組みである。2014年の衆院選では10万票を超える票を集めた。
「スマイル党」
※画像はスクリーンショットです
2006年にマック赤坂氏が作った政党。この政党も政党名から全くどんな政党かわからない。
マック赤坂氏といえば、天使やスーパーマンに扮して政見放送に出るなど、選挙運動のユニークさで有名である。
一風変わった活動ばかりが目立つが、平和主義や弱者救済など政策らしい政策も掲げている。
現代人が抱きがちな「政治はつまらない」という考えを、思わずツッコんでしまいたくなる名前の政党が少しでも変えてくれるかもしれない。少数派ながら闘い続ける彼らの動向を見守りたい。