都電荒川線を使わないなんて人生損してる。~面影橋って響き、なんかいいなぁ編~
都電荒川線に乗ったことはあるだろうか?
池袋、早稲田、学習院など、学生が行きかうエリアを通っている路線だが、実際に都電荒川線を利用する学生はそれほど多いとはいえない。
都内を走る情緒溢れる路面電車、都電荒川線。
ワセジョが都電荒川線沿線をのんべんだらりとお散歩しつつ、都電荒川線の魅力と周辺のおすすめスポットを発信していく、これはそんな企画。
■都電荒川線のここがイイ!
早稲田~三ノ輪橋までをつなぐ全長12.2kmのレトロな路面電車。かつては東京中に張り巡らされていた都電だが今では都電荒川線だけになってしまった。
そんな都電荒川線のイイところ!
1. どこから乗ってもどこまで乗っても170円、1日乗車券は400円。
170円で池袋にも、巣鴨にも、王子にも行くことができてしまうなんて!
2. ロマンと情緒溢れるその車体、その車窓。
鉄道ファンではない筆者でさえも思わず写真を撮りたくなるその姿。そして大きな車窓から見渡す下町の眺め。
3. 沿線の美しさ
春には荒川自然公園の桜が咲き乱れ、5~6月には荒川車庫前~三ノ輪橋の約4kmにわたりバラが咲き誇る。
■面影橋って響き、なんかいいなぁ
都電荒川線に乗ってどこに行こうかと考えたとき、真っ先に浮かんだのは「面影橋」。“おもかげばし”という響きが素敵に思えたからだ。ただの直感である。
早稲田駅の次の駅なのでわずか1分で到着する。
▲都電荒川線の路面電車はふつうの電車と違い、バスのようにボタンで停車する。うっかり押し忘れると乗り過ごすことになるので注意。
■いい感じの小道、隠れた名店、新宿区指定有形文化財……「面影橋」、行ってみたらこんなとこだった!
面影橋に着くと早速散策を開始。やはり一番気になるのは面影橋がどんな橋なのかということだ。端的に表すとこんな橋だった。
案外普通の橋である。江戸・明治時代の面影橋といえば、歌川広重の『名所江戸百景』でも「高田姿見のはし俤(おもかげ)の橋砂利場」として描かれた名所だが、平成の今この橋から見える景色はずいぶん違う。
▲現在の面影橋から見える風景(左)と江戸時代の「高田姿見のはし俤(おもかげ)の橋砂利場」(左)
ちなみにこの川は荒川ではなく神田川である。荒川線と言いつつ、実は神田川や隅田川が沿線を流れている。
さらに周辺を散策すると、いい感じの階段が出現。
階段を上りまっすぐ進むと、早稲田の学生たちにはお馴染みの「馬場歩き」の道に出るのだが、その前に紹介したい建物がこちら。
新宿区指定有形文化財の「如意山享朝院」というお寺だ。権現造の建物が住宅街にミスマッチでなかなか面白い。内部には和風建築のすぐとなりに洋式の一軒家、監視カメラに南国風の植物、とカオスな空間が広がっていた。
■面影橋付近のおすすめグルメ
ところで、散策をするとお腹がすく。そういうわけで面影橋でおすすめのおいしいお店をご紹介。
「らぁ麺 やまぐち」
なんとあの『ミシュランガイド2015』にも掲載され、カップラーメンも開発、販売されたお店が面影橋周辺にあるのだ!この日も14時にも関わらず、行列が出来ていた。
この日食べた看板メニュー「鶏そば」はやはり絶品! しっかりとした細麺と鶏ガラ100%のスープがよく合い、見た目よりもボリューミーなのにペロリと食べてしまった。
「自家焙煎珈琲工房 西東詩集」
ラーメンよりもコーヒーでも飲んでゆっくり休みたいというあなたにはここ。ジョジョ好きの店主さんが淹れてくれるアイスコーヒーがたまらない。
290円というお手頃な価格で本格コーヒーが飲める穴場スポット。
都電荒川線とその沿線の魅力はまだまだ奥が深い。都電荒川線に乗ればきっと、あなたの知らない東京が見えてくるはず。
文/イタ