ネットで話題沸騰!東大五月祭結婚式に潜入してみた
“東京大学五月祭で史上初、学生結婚式が行われる”――。 このニュースは先日ネットで大きな話題を呼んだ。
イベントの名前は「東大五月祭結婚式」(正式名称「GAKUSEI WEDDING PROJECT!!」)。5月17日(日)の東京大学五月祭にて行われたこのイベントへ、Gaku-yomu編集部が実際に訪れた。
■開催前から話題に
※画像はスクリーンショットです
イベントのニュースはYahooニュースなどでも扱われ、開催前から大きな話題を呼んでいた。(外部リンク「東京大学の学園祭「五月祭」で、学生同士の結婚式を史上初開催」)
「ユニークだ」という肯定的な意見がある一方、「慶應生カップルが式を挙げ、パフォーマンスを行うのは早稲田や明治などのサークル」と報じられていたこともあり、ネット上では「なぜ東大で他大生が?」「本当に結婚するの?それともやらせ?」などの疑問や批判の声もあがっていた。
■実際は東大生カップルも登場!
▲合唱隊のコーラスからスタート。
結婚式当日、筆者は会場となる安田講堂前メインステージへ。あれほどネットで騒がれていたため、どうなることかと思ったがイベントは午前中ということもあり、人は集まっていたものの大きな混乱を招くほどではなかった。
合唱隊のパフォーマンスから始まり、新郎新婦が入場。こちらは新郎が慶應生のカップルで、今回は模擬結婚という形で出演していた。模擬結婚ではあるものの、二人は実際に交際中だという。
将来二人が結婚するときに使用するという婚姻届への署名、そして指輪の交換が行われた。
その後新郎新婦がブーケトスをしたのち退場。高校生が中心で活動しているファッション団体によるファッションショーやバンドの演奏などが行われ、これで式は終わりなのかと思われたところで、なんと本物の東大生カップルが登場した。
▲式の最後に登場した東大生カップル
タキシードとウェディングドレスに身を包み、仮面をつけ登場した二人こそ、この日挙式するはずだった東大生カップルであった。
彼らはこのたび本当に結婚をするということで、本来ならば顔を出して式を挙げる予定であったが、ネットでの炎上を受け両人の父兄が反対。
当日になって急遽仮面を付けての登壇となったという。この当日のトラブルにより進行に乱れが生じ、進行がもたつく場面が多々あった。
■Gaku-yomu編集部が舞台裏へ!
トラブルはあったもののなんとか無事式が終了したところで、Gaku-yomu編集部は舞台裏へ。
イベントを企画したのは「インカレ広告研究会CleiB!!(くるりぶ)」。2008年に発足した、早稲田を主な活動場所とするインカレ団体だ。
ネット上で議論の的になっていた「東大で他大生が式を行う」ということについては、「大学の垣根にとらわれない、“学際”イベントを目指していた」とのこと。そのためあえて東大以外のパフォーマンスサークルにも協力してもらったのだという。
今回の式は、司会などは東大生が務めており、ネット上で批判されていた「東大生が一切参加していないイベント」ではない。「大学の垣根を越えたイベント」というのが間違って解釈され炎上してしまったようだ。
また、編集部は式直後のカップルにも直撃取材を行った。
▲式直後のカップルを直撃
新婦役を務めた女子大生は「学生でお金がなく、結婚式が挙げられない人へこのイベントを知ってもらうためにプロモーションの役割で参加した。今日を機により多くの人へ知ってもらえれば」と参加した経緯を語ってくれた。
結婚式を挙げるには多額の費用がかかる。しかしこの企画へ参加すれば、新郎新婦はほとんど費用を負担することなく式を挙げられる。これは大きなメリットだろう。
また、新郎は「段取りがうまくいかず戸惑うことも多かった。次回すんなり進めるためにも今日は重要な機会になったと思う」と式を振り返った。
残念ながら今回は本来挙式するはずだった二人がきちんと式を挙げられないという事態になってしまったが、次回以降は炎上対策や段取りの改善なども進むはずだ。
代表の石川さんは「学生の限界を打ち破りたい。今回の反省を生かし、色んな人に幸せを与えていきたい」と語る。
GAKUSEI WEDDING PROJECT!!は今年の早稲田祭や三田祭でも開催が予定されている。今後のイベントの発展と成功に期待したい。
外部リンク:「GAKUSEI WEDDING PROJECT!!」公式ホームページ
(写真提供:江原光明さま)
文/古今日子