【パッと集めてスグ読める!!】短いのに面白い漫画4選
世間で話題になる漫画って、長いし高いし手に入れるのは大変。今更20巻も30巻もいっているような漫画を読んでる暇なんてない! と、嘆いている方もいるでしょう。
今回はそんな方に向けて、10巻以下の超手頃かつ面白い漫画をご紹介。
ちゃっと買ってすぐ読める。そんな手軽な4作品を見ていきましょう。
P2! –let’s Play Pingpong!-(江尻立真、全7巻)
Photo by Ritesh Man Tamrakar
2006年から2007年の間ジャンプで連載された卓球漫画。運動音痴な主人公が、生まれて初めて卓球という“諦めたくない”と思えるスポーツに出会い、仲間とともに成長していく。
ポップで可愛らしい絵、わかりやすいストーリーでいて、読者を引きつけるきちんとしたスポーツ漫画として出来上がっている。人物の描き分け、使い方もうまい。
絵・ストーリー・キャラクターの三要素のバランスがよい作品。
CHIMES(渡辺静、全5巻)
Photo by Eric Constantineau
2006年から2008年の間、マガジンSPECIALにて連載された学園ファンタジー漫画。いじめられっ子の主人公のもとに届いた一通のメール。それはオンラインゲーム「CHIMES」への招待状。しかしこのゲームは、ゲームオーバーが現実での死に直結するデスゲームだった……。
いじめられっ子が非日常の中で成長していくというわかりやすいストーリーながら、デスゲームの設定が読者を引き込んで離さない。全体として設定に無駄がなく、全ての話は”CHIMESとは何か” ”このゲームを仕掛けたGM(ゲームマスター)とは誰か”という問いに収束していく。
ゲームに隠された驚きの真実は、感動もの。
マルドゥックスクランブル(原作:冲方丁・絵:大今良時、全7巻)
※画像はスクリーンショットです
『天地明察』の冲方丁が書いた原作を、『聲の形』の大今良時が漫画化したSF漫画。少女娼婦のバロットは、ある日賭博師シェルの奸計により瀕死の危機に陥る。窮地を救ったのは万能兵器のネズミ、ウフコックだった。特殊な力を手に入れたバロットは、迫り来る敵と戦いながら、自らの存在意義を探る。
世界観の作りこみは、さすがは冲方丁といったところ。そして退廃的な作品の雰囲気を、大今良時の絵が丁寧に表現している良作。少女の成長を追いつつ、生きるとはどういうことか、という問いに迫る。ただただ派手なばかりのSFとは一味違う、緻密で人間臭い物語だ。
All You Need Is Kill(原作:桜坂洋・絵:小畑健、全2巻)
※画像はスクリーンショットです
桜坂洋のライトノベルを『DEATH NOTE』の小畑健が漫画化。異星人が送り込む兵器「ギタイ」と戦う世界で軍の一員となった主人公キリヤ・ケイジは、戦場で無残にも死んでしまう。しかし、気が付くとベッドの中にいた。困惑するキリヤだが、自らが同じ1日をループしていることに次第に気づいていく。残るのは己の記憶のみ。キリヤはどうにかしてこの1日を生き残り、ループを抜けだそうと決意する。
ハリウッド映画にもなった人気作。この作品の魅力は、緊迫した疾走感と、あまりにも精巧な小畑健の絵。これらが見事にマッチした結果、まるで映画を見せられているようなリアリティを生み出している。思わず「おおっ」と感嘆してしまうこの完成度は、全2巻をフルに使って無駄なく作り上げられているからこそのものだろう。
文/っk