話題になったへびつかい座って結局ナニモノ?
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(photo by きお)
1ヶ月ほど前に話題に上がったへびつかい座。皆さんはご存知でしょうか。
星占いで使われているのはご存じのとおり12個の星座です。話題になった理由は「12星座にへびつかい座が加わり13星座になる」とNASAが発表した……と噂が広まったことでした。
結局この噂はデマであり、NASAは「天文学と占星術は関係がない」という姿勢を示しました。
じつはこのへびつかい座、何年か前にも同じような内容で話題に上がっています。
この記事ではこんなお騒がせ星座、へびつかい座を紹介していきます。
星占いの星座はどう決めているの?
(photo by wonderferret)
星座占いに使われる星座たちの本名は、「黄道十二星座」といいます。
「黄道」は「地球からみて太陽が通っているように見える道」のことです。この黄道上にある12個の星座が古代から占いに使われています。
実は黄道上にある星座の数は12個ではなく13個だった、ということが何年か前に明らかになりました。この増えた星座が「へびつかい座」です。
天文学上では13個星座がありますが、占星術上では12個の星座を使う、というのが一般的な考え方になっています。
へびつかい座の正体は?
写真の「OPHIUCHUS」がへびつかい座。(photo by Derby Museums)
へびつかい座の正体を探るためにギリシア神話をご紹介します。
へびつかいの名は「アスクレピオス」。アスクレピオスは「ケイロン」という賢者にただならぬ才能を見出され、子弟関係になりました。
ケイロンは上半身は人間、下半身は馬の姿をしており、いわゆるケンタウロスという種族です。黄道十二星座で言うと、「いて座」のもとになった人物です。
ケイロン師匠に医学を教わり、アスクレピオスは怪我や病気を治すのはもちろん、死者を蘇らせることまでできるようになりました。人間は死ななくなったのです。アスクレピオス、恐るべし。
写真はケンタウロス。(photo by Carole Raddato)
死者の国を管理していた神様である「ハデス」は死者が来なくなってしまったので困りました。そこで、神様の中でも一番偉い神様である「ゼウス」に相談しました。
ゼウスも「命あるものは死ぬ」という自然の理に逆らうのはよくないと考えていたので、やむを得ずアスクレピオスを殺してしまいました。
殺されたけれども、アスクレピオスは医学の功績を評価され、星座になりました。その星座がへびつかい座です。
へびは何度も脱皮を繰り返すことから、不老不死の象徴として選ばれたようです。※
※所説あります
師弟関係は夜空でも
(photo by Chris-Håvard Berge )
実は星空でもアスクレピオスとケイロンの師弟関係は続いています。
夜空ではさそり座のすぐ隣にいて座(ケイロン師匠)がいます。いて座はさそりが暴れだしたときのために弓を構えています。
そして、さそり座のすぐ真上にいるのがへびつかい座(アスクレピオス)です。さそり座を踏んづける位置にいます。ケイロン師匠がさそりを見張るお手伝いをしているようですね。
さそりは踏んだり蹴ったり……ならぬ踏んだり狩ったりといった感じです。
へびつかい座は夏に見える星座なので、残念ながら今の季節にみることはできません。しかし、これからは空気が澄んで星が見えやすい季節になります。ふと空を見上げて星を眺めてみてはいかがですか。
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「12星座早見表‐スタディスタイル 自然学習館」
<http://www.study-style.com/seiza/summer.html>
文/狐兎
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