悩める学生団体を救う!?博報堂のブランドデザイン
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10月下旬、2人の大学生が赤坂に降り立った。
早稲田大学に通う小山さんと上野さん。 彼女たちは、「学生団体 出版甲子園」で活動している。
今日はその「出版甲子園」のある悩みを解決したく、なんと博報堂本社に用があるらしい。
「出版甲子園」の抱える悩みとは……?
「学生団体 出版甲子園」は全国から「こんな本を書きたい!」という企画を募集し、商業出版へとつなげる活動をしている。
毎年集まった企画たちを実行委員がプロの編集者と一緒に審査し、より質の高い、面白い企画を選出。
……そうして残った10人の企画者がプレゼン大会を行う「出版甲子園 決勝大会」を、今年は11/20(日)に開催する(※)。
※参加フォームはこちらから
そんなオリジナリティあふれる活動をしている出版甲子園だが、実は今、深刻な悩みを抱えているらしい。
小山さんと上野さんいわく、
そこで、彼らが助けを求めたのが「博報堂ブランドデザイン」だ。
そもそもブランドデザインって何?
「広告会社」と聞くと、駅前の大々的な広告やCMをイメージしがちだ。でも、商品や会社そのものの本質をクライアントと見つめ直す部署もある。
「博報堂ブランドデザイン」はその好例だ。
博報堂ブランドデザインの公式HPのスクリーンショット。
そもそも「ブランドデザイン」とはブランド(=社会にとって魅力的ならしさ)をデザイン(=設計)すること。
今回の場合、博報堂ブランドデザインが小山さん達と一緒に「出版甲子園独自の魅力、らしさ」を考えていく。
出版甲子園をどう宣伝するか?を考える前に、もっと根本的な、「出版甲子園の持っている価値や課題」について一緒に考えるのだ。
博報堂ブランドデザインは普段、ブランドを軸にした企業の戦略づくりや組織改革、新規事業開発などを手掛けている他、「BranCo!」という大学生向けのコンテストも主催している。
出版甲子園の悩みを解決するためにどんな「ヒント」を与えてくれるのだろうか?
社員さん紹介
今回、出版甲子園の相談に乗って下さったのはこの2人。
今回は「情報収集」で悩みと対峙
博報堂ブランドデザインが重視する考え方に、「リボン思考」というものがある。
左から「インプット」「コンセプト」「アウトプット」に分かれていて、
1. できるだけ多くの情報を収集し(拡散)、
2. コンセプトを絞り込み(収束)、
3. そこからアウトプットを多彩に拡げていく(拡散)
という意味が。
基本的にインプット→コンセプト→アウトプットの順番でブランドデザインを行う。
今回はこの流れの中の「インプット」の作業。出版甲子園の様々な情報を集め、解決の糸口を探していく。
「天使」と「悪魔」になって考えを整理!
天使と悪魔になりきる方法は、インプットについて考える際に、とても役立つそうだ。
そう言って、阿部さんは実行委員に付箋とペンを渡す。
付箋はブランドデザインにとっては欠かせないアイテムだそうだ。
※筆者(奥)も参加させてもらった
一通り書き終わる。
「良い点」よりもペンの動きがスムーズな実行委員たち。よほど悩みを抱えているらしい
出版甲子園の良い点
実行委員3人が思いつくかぎりの「良いところ」を挙げた結果、計41枚もの付箋が!
社員さんが、似た内容の付箋を同じ場所にまとめて、情報を整理して行く。すると様々なことが見えて来た。
一方、出版甲子園の課題は……?
次は出版甲子園の「悪い点」について。45枚もの付箋が貼られた。
出版甲子園で何回もの審査をくぐり抜け、最後に何百人もの前でプレゼン。そんなことをしなくても、出版社に持ち込んだ方が早いのでは、という思いがあるようだ。
自分たちの活動は編集者の真似事にすぎず、プロの編集者には勝てない、という思いが強いようだ。
ブランドデザインのプロが考える、出版甲子園の問題点とは?
次に、リボン思考の次の段階「コンセプト」に入っていく。
ここまで集めた出版甲子園の情報からコンセプトを抽出する、ブランドデザインの醍醐味だ。
①「劣化版」ではなく「個性」と捉える
ボヴェさんは、まずは出版甲子園の実行委員の「自分たちの活動への自信の無さ」に注目。
出版甲子園には、キワモノやB級感がある企画が多い。
そういった企画をもっと立たせて、王道ではない、いわゆる「出版甲子園ブランド」のような選考の基準を設けてはどうか、とボヴェさんは提案する。
②本当に「売れる本」を作りたいのか?
今度は、阿部さんが2人に問いを投げかける。
そう言って、次回までのTo Doを渡す阿部さん。
次は、出版甲子園の実行委員が、社員さんのアドバイスを元に最後のアウトプットの部分、すなわち具体的な「出版甲子園ブランド」を考え、プレゼンを行うそうだ。
2人に感想を聞いてみたところ、
この後、出版甲子園の2人は「出版甲子園」ならではのブランドを考えることはできるのだろうか?
後編に続く。
大学生も「ブランドデザイン」が学べるBranCo!とは?
画像は公式HPからのスクリーンショット。
博報堂ブランドデザインが主催する大学生のための「ブランドデザインコンテスト」。
3~6名のメンバーが協力して、課題となる「テーマ」について様々な視点から調べる。その本質を考え抜き、魅力的な商品やサービスブランドのアイデアをつくりだして競い合う、チーム対抗形式のコンテストだ。
そんなBranCo!の説明会が、12/3(土)に東京大学駒場キャンパスで行われる。詳細は以下。
BranCo! キックオフイベント(説明会&セミナー)
BranCo!に出場するためには説明会に参加することが必要条件だ。
【日時】
2016年 12月3日(土)
説明会:14:30~
セミナー:16:30~
※ 終了時間は18:30~19:00を予定していますが、状況により変動がございます。
※12/3が都合つかないという方は、12/6に追加説明会も。詳細は公式HPもしくはfacebookページへ。