男子大学生はお菓子を作りたかった。【bootleg転載】
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※この記事は明治大学フリーペーパー工房の『bootleg vol.33』からの転載です。
ある日、2人の男子大学生がとあるマンションの1室に集められた。
この2人に課された試練は「美味しいお菓子をつくること」である。
彼らは料理なんて全くしたことがない。ど素人だ。いや、ど素人以下だ。そう言い切れる。
果たして彼らはこの試練を無事乗り越えることができるのか?
挑戦者1 WILD Rock氏
WILD Rock
めんどくさがり屋を極めすぎた果てに焼けば食えるという境地にたどり着いた男。
お菓子作りという企画であるにも関わらず、テーマを「ワイルド」にするという問題児。
果たして、お菓子を作る気がゼロのこの男は自らの「焼けば食える」理論を用いて、甘いお菓子を作ることができるのか?
調理開始
目標:パンケーキ
(Photo by Chin, Singapore)
➀材料を混ぜるところまではいたって普通。逆に不安を感じてしまう。
嵐の前の静けさか…?
②「ここで僕は……」 かの有名なセリフとともに挑戦者が取り出したのはオリーブオイルではなく「ごま油」であった。
一同、唖然とする中、彼は必要以上の高さから必要以上の量のごま油をフライパンへと注いだ。
どぼぼぼぼぼぼ
③火力は当然のようにMAXであった。一向にひっくり返そうとしないので、尋ねてみると「サニーサイドアップ」とつぶやいた。それは目玉焼きの焼き方の呼称なのだが…。
いつだって全力全開である。
④異常な量の煙が立ちはじめ、あたり一帯に火災現場にいるような臭いが漂いだしたため、身の危険を感じ始める審査員一同。ここで焼き目を確認した挑戦者が一言、「やべっ…」
立ち込める煙。やばい。
完成!
パンケーキ:W(ワイルド)
審査員の感想
・鼻の奥まで火事
・苦い
・焦げを除けば…
・ごま油がいいアクセント♪
・タイプ:ワイルド
・ダークサイド・ムーン
評価
味:★☆☆☆☆
見た目:★☆☆☆☆
WILDさ:★☆☆☆☆
苦さ:★★★★★
発がん性物質含有率:★★★★☆
反省
火力はほどほどに
挑戦者2 液松さん
液松さん
18年間ママのごはんを貪っていた彼。料理スキルなど無いに等しく、バイト先でから揚げを「茹でる」という奇行に走るまでに至っていた。
そんな水と油の違いすら分からないこの男が、己の想像力を駆使し、見たこともないお菓子の調理に挑む。
調理開始
目標:スコーン
(Photo by James Petts)
➀しょっぱなからレシピに書いてある量の8倍もの牛乳を投入する液松さん。もう嫌な予感しかしない。
どうしてそれが正解だと思ったのか。
②ありったけのパンケーキミックスとバター、生卵を入れかき混ぜた結果、見た目が何とも形容しがたいものになってしまった。
これ以上は危険だと判断した審査員が度々止めに入ろうとしたが、挑戦者はその制止を振り切り、黙々と作業を続けていた。
突っ走ること、イノシシの如し。
③ここでチョコレートを大量投入。チョコレートさえ入れれば味で失敗することはないだろう、という彼の狙い通りになればよいのだが……。
チョコレートはそんなにハイスペックな食べ物ではない。
④形を整え、いざオーブンで焼くも、水分が多すぎてなかなか焼きあがらない。
ドヤ顔なのが腹立たしい。
熱し始めて30分経過したところで、電気代を気にした家主からストップがかかり、彼の挑戦は幕を閉じた。しかし、最後まで自分のスタイルを貫き通した挑戦者はとても満足そうだった。
完成?
ぼくがかんがえたさいこうのスコーン
審査員の感想
・液体……?
・食べ物じゃない。
・家主に謝れ。
・食べ物を粗末にするな。
・普通にチョコが食べたかった
評価
味:?????
粘り気:★★★☆☆
本人の自信:★★★★★
オリジナリティ:★★★★★
食中毒発生率:★★★★★
散々たる結果に終わったお菓子作り。彼らを2度とキッチンに立たせてはいけないと思った審査員たちであった。
(注)作った食べ物はスタッフが責任をもって頂きました……。
文・写真/フリーペーパー工房
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