本屋さんでよく見るあの表紙は? ヒット小説を彩る人気イラストレーターの世界
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待ち合わせの暇つぶしだったり、帰り道にたまたま目に入って気が向いたり、特にお目当ての本はなくてもついつい本屋さんに入ってしまうことってありますよね。
そんなとき、「あ、この表紙かわいい!」、「このイラストの世界観、面白そう!」そう思ってつい手に取ってしまう、いわば「ジャケ買い」の経験はありませんか?
特に小説など、見た目だけでは好みに合う内容かわからない本でも、「これいいかも!」とキュンとくる第一印象を与えてくれるのが、表紙のイラストです。ここ数年「キャラ小説」と呼ばれるジャンルが人気を博していますが、小説の表紙を漫画家や人気イラストレーターに依頼し、美麗で親しみのわくイラストで飾ることが増えています。
ヒット小説の陰にイラストレーターあり! みなさんも「このイラスト見たことある!」と思いあたるであろう、人気小説のイラストレーターをご紹介します。
「ビブリア古書道の事件手帳」シリーズ:越島はぐ
『ビブリア古書堂の事件手帖 栞子さんと奇妙な客人たち』(メディアワークス文庫)(画像はAmazonから)
累計640万部のベストセラー、「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズの装画を担当しているのは、越島はぐさんというイラストレーター。「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズの最新刊にして完結編となる第7巻もつい先日発売されました。
『ビブリア古書堂の事件手帖7 栞子さんと果てない舞台』(メディアワークス文庫)(画像はAmazonから)
過去にドラマ化などメディアミックスが広く展開され、新しい映画も発表された人気シリーズなので、読んだことない人でもこの表紙は見たことがあるのではないでしょうか。
『いなくなれ、群青』(新潮文庫nex)に始まる河野裕さんの「階段島」シリーズも装画を担当。
(画像はAmazonから)
繊細で瑞々しいタッチながら、どこか物悲しさが漂うイラストに目と心を奪われます。
直木賞候補作からミステリーの巨匠まで:げみ
恩田陸さんの『蜂蜜と遠雷』が受賞して話題になったばかりの、本年度の直木賞。その候補作にあった、こんな暖かな表紙の小説に見覚えはありませんか?
(画像はAmazonから)
村山早紀さん『桜風堂ものがたり』(PHP研究所)の装画を担当したのは、いま大注目のイラストレーター、げみさん。
昨年2016年に刊行されたものだけでも、なんと40作以上の小説で装画を担当!
胸を打つ青春小説から、不思議で穏やかなファンタジー、一風変わった設定のミステリーまで、作品のジャンルも驚くほど幅広いです。
(画像はAmazonから)
最近では、誰もが知るミステリーの大御所・宮部みゆきさんの『小暮写真館』(新潮nex)の表紙も担当されています。
まさに、人気作にげみさんあり! と言っても過言ではないほど、ヒットの立役者たるげみさん。穏やかなタッチに、微細で美しく、柔らかな光の差し込む風景が印象的な絵。それでいてどこか切なさや寂しさを漂わせるイラストが魅力的ですね。
『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』シリーズ:鉄雄
最後に紹介するのは、4月から実写ドラマがスタートした『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』シリーズのイラストを手掛ける鉄雄さん。
『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』(角川文庫)(画像はAmazonから)
(画像はAmazonから)
シリーズ最新刊は3/25発売!
北海道の名家に住む「無類の骨好き」な美人令嬢・櫻子さんを主役に据えた、累計100万部の人気シリーズ。
誰もが近づきたいと願う「美人のお嬢様」ながら、「骨」という近づき難いオカルト要素を併せ持つヒロインの「怪しさ故にもっと知りたい」と思わせる魅力が存分に現れた美しいイラスト。
鉄雄さんのイラストは、越島はぐさんの描く女性と同様、冷たくミステリアスな、あるいは背徳的な雰囲気を持っています。
言葉で違いを表すなら、越島さんの描く女性は時間をそのまま凍らせたような「静」の美しさで、鉄雄さんの描く女性はやクールながらも躍動感と肉体的な力を思わせる「動」の美しさがあるのかな、と筆者は思います。
『F 霊能捜査官・橘川七海』(宝島社文庫)(画像はAmazonより)
「霊が視える」女性刑事を主人公にした、シリアスな展開が魅力の警察小説。
二宮敦人さんの『郵便配達人 花木瞳子が盗み見る』(TO文庫)(画像はAmazonより)
童顔のかわいらしいヒロインながら、ミステリアスな雰囲気が漂っています。
イラストで本を探せる!Bird Graphics Book Store
ここまで紹介した素敵なイラストは、書店で見かけたらついジャケット買いしそうな綺麗なものばかり。
ですが、「いや、わたしはAmazonで買うので」という方も多いはず。目についた表紙の本を気ままに手に取れるリアルの書店と違って、本のタイトルや著者の名前で検索するのが主流なネット書店では、イラストで本を選ぶのはなかなか難しいかもしれません。
そんな方におすすめなのは、Bird Graphics Book Storeというこちらのサイト。素敵な装丁の本の数々を新刊順に紹介していて、イラストレーターやデザイナーごとに作品を一覧で見ることもできます。
好きな小説と出会うとともに、好きなイラストレーターを見つけてみるのも、新たな楽しみとしていかがでしょうか!
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