読書の秋!暖かい部屋の中で読んでほしい、オススメ歴史小説3選
[ad#co-2]
(Photo by perzon seo)
木の葉が色づきはじめ、秋がやってきましたね。
冷たい風が身にしみる日には、暖かい部屋の中で本を読んでみませんか?
今回はページをめくる手が止まらなくなる、ドキドキハラハラの歴史小説を3冊紹介します。
井上靖「風林火山」
(Amazonより)
「甲斐の虎」とも呼ばれた戦国武将、武田信玄。彼に仕えた最強の軍師がいた。その名は山本勘助。敵国、諏訪の姫で信玄の側室となった美しく勝気な由布姫に振りまわされながら、彼は信玄のために、また、武田家の未来のために、その人生を捧げていく。
最初に紹介するのは「しろばんば」などで知られる井上靖の名作、「風林火山」です。短く、リズムの良い文章なので読みやすく、華やかかつ切ない戦の様子が目に浮かびます。
由布姫も魅力のひとつ。敵国の大将の側室となった美しい姫はその勝気な性格で勘助を困らせます。自由に振る舞っているように見えて、どこか影のある姫。読み進めていくうちに、あなたも思わず彼女に惚れてしまうかも。
吉川英治「宮本武蔵」
(Amazonより)
宮本村のたけ蔵は姉のお吟と二人暮らし。功名立てると戦に出向いたものの、あえなく敗戦。誤解が積み重なって親友の母であるお杉婆にも追われることに。お通への恋心。お吟への想い。沢山の想いを背負い、誰も手をつけられない暴れ馬だったたけ蔵は剣豪・宮本武蔵へと成長していく。
言わずと知れた剣豪、宮本武蔵の半生を描いたこの作品。「剣豪」武蔵よりも「人間」武蔵を描きたい。吉川英治の思惑通り、切ないほど強く、愛おしいほど律儀な武蔵の姿が浮かびあがってきます。
お通との恋路も見どころです。親に捨てられ、寺で育った彼女は許嫁の又八に離縁されます。又八と新しい女であるお甲への恨みの中で、彼女が見つけたのは漢らしい武士、武蔵の姿でした。この人なら、自分を捨てないかもしれない。親や許嫁に捨てられた少女の恋路にドキドキしちゃいます。
三浦綾子「細川ガラシャ夫人」
(Amazonより)
明智光秀とその妻、煕子の三女として生まれた玉子。愛らしく賢い少女はやがて、花も恥じらう美しい女性に成長する。玉子は姉妹のように似ているといわれた侍女、清原佳代に支えられ、信仰を胸に、戦国の世をたくましく生きていく。
三日天下で有名な武将、明智光秀の娘、玉子の一生をかいた「細川ガラシャ夫人」。この「ガラシャ」という名は玉子の洗礼名である「グレーシア」のことです。「塩狩峠」「氷点」などキリスト教をテーマとした作品を多く生み出している三浦綾子の作品らしく、デウス様と共に生きる人々が多く描かれています。
この作品の見どころのひとつは玉子の父、明智光秀の家来である初之助の玉子への「身分違いの片想い」です。少女の頃から玉子を知っている初之助は叶わぬ恋と知りながら、玉子への密かな想いをもちつづけます。玉子を静かに見守る初之助の姿に恋、してみませんか。
友人と遊ぶのも、どこかに出かけるのも秋の楽しみですよね。
でも、たまには小説も読んでみましょう。
本はちょっとした空き時間に異世界へと連れ出してくれる魔法のツールでもあります。
あなたのお気に入りの一冊を見つけてみませんか。
文/Sayo
[ad#co-1]