衝撃の実態!内部生を知るための12章~早大学院~(前編)
[ad#co-1]
(画像は筆者・編集部員作成)
あっという間に七月になりましたが、まだ梅雨の季節真っ只中ですね!
今年早稲田大学に入学された皆さんが気づくのは、その内部生の多さでしょう。
早稲田大学に入るには一般受験・指定校など色々な方法がありますが、内部進学もその一つです。政治経済学部では約30%の学生が内部進学で入学しています。かくいう筆者もそのうちの一人です!
内部生というと、少し変わっているという印象を受ける方も多いかもしれません。内部生=変人?という印象を持つ人も少なくないはずです。確かに内部の高校は他の高校と比べて変わっていて、筆者の出身校である早大学院では第二外国語の選択制度や卒業論文など、普通の高校にはないものがたくさんありました。
今回はそんな内部の実態、特に筆者の母校である早大学院の実態について紹介しましょう!
① 附属校と系属校
(画像は筆者・編集部員作成)
早稲田大学には2つの附属校と5つの系属校があります。早稲田大学を父親だとすると、附属校は息子で、系属校は親戚ということになります。
附属校の生徒は99%そのまま早稲田大学に進学します。系属校の生徒は早稲田大学に進学する人もいれば、他大学を受験する生徒もいるといった感じです。
今回メインで紹介する「早稲田大学高等学院(通称:早大学院)」は、最初の附属校、つまり早稲田ファミリーの長男にあたります!
この学校は、長男の名にふさわしく1899年設立の東京専門学校予科に前身をもつ、歴史ある男子校となっています。
気になる偏差値は「みんなの高校情報」によれば「76」と高く、これは都内の高校では開成や慶應女子につぐ数字です。
また中学部もあり、「早大学院中学部」と呼ばれています。筆者もここの出身で、中学部→高等学院→早稲田大学とエスカレーター式に進学していきました。
そのため、最後に受験をしたのは6年前の中学入試です。それ以来、入学試験というものを受けていません。
もう一つの附属校は「早稲田大学本庄高等学院」です。設立は1982年と新しいですが、2007年度より共学化し、美しいキャンパスも相まって非常に魅力ある学校となっています。
気になる偏差値は早大学院と同じ「76」となっており、これは埼玉県内ではトップの数字です。
系属校はそれぞれ「早稲田実業学校」「早稲田中学・高等学校」「早稲田渋谷シンガポール校」「早稲田摂陵中学校・高等学校」「早稲田佐賀中学校・高等学校」の5つです。
中でも「早稲田実業学校」、「早稲田中学・高等学校」は有名です。
前者は斎藤佑樹や清宮幸太郎などの有名なプロ野球選手を次々と輩出する強豪校でもありますね!
また、早稲田大学の近くにある「早稲田中学・高等学校」も有名です。実は校名に早稲田を冠したのは、大学よりもこちらが先なのです。1895年創立の歴史ある学校となっています。
後者は大学よりも先に校名に「早稲田」を冠した1895年創立の伝統校です。
② 勉強に対するモチベーションが低い
これは事実です。学院生(早大学院生のこと)には受験がないので、勉強に労力を費やすということをあまりしません。そのためひどい成績をとる生徒も珍しくありません。
早大学院では平均で60点以下を取ってしまうと赤点となり留年対象となるため、毎年20人程度の生徒が留年します。ちなみに進学する学部は、成績が良い人から順に希望をとっていく形なので、3年生になると突然奮起して勉強する人が現れます。
進学する学部の割り当ては以下の通りです。
文系の一番人気は伝統ある政治経済学部です。政経の枠は約130人なので、全校生徒約500名のうち上位20~30%が行けることになります。(もちろん理系進学の生徒も多いので、実際の割合はもっと多いです)
政治経済学部以外の文系学部は基本的に平均を取っていればどこにでも行けます。
③ 自由な校風
(photo by Jeff Hill)
マジで自由です。
スマホ、PC、タブレットはもちろんのこと、3DSやVita果てにはPS4まで何を持ち込んでもOKです。休み時間には決闘者(デュエリスト)たちが死闘を繰り広げます。麻雀大会は日常茶飯事です。
アルバイトも自由、そして制服を着る義務もありません。従って、ほぼ全ての生徒が私服で登校します。髪を何色に染めてもOKで、紫キャベツのような髪型にした人さえいます。酸性雨への警鐘でしょうか。
ただし、禁止されていることもあります。それは下駄・サンダル・半ズボンを履いて通学することです。これさえしなければ、他に何をしても基本OKです。なんて自由なんでしょう。
④ オタクが多い
男子校ということもあって、教室を見渡せばそこら中にオタクがいます。割合でいえば半分以上の生徒が、アニメに対してある程度の知見を持っています。
年に一度開催される学院祭(早大学院には文化祭がなく、代わりに学院祭という校内イベントがあります)では、「学院μ’s」なる団体がイベントを盛り上げます。
休み時間は主にアニメの会話に花が咲き、たとえアニメオタクではなくても何かしらのコンテンツに深い知見をもつ人は多く、生徒全員がオタクであると言っても過言ではありません。
⑤ 第二外国語
(photo by yooperann)
早大学院の生徒はみんな第二外国語を学びます。フランス語・ロシア語・中国語・ドイツ語の中から好きな言語を選択し、週3で3年間履修します。(3年目は文系:週4、理系:週2に分かれます)
筆者はロシア語選択だったのですが、3年間学んだ結果、文字が書けるようになりました。自己紹介や作文はできません。
正直なところ早大学院の第二外国語は、高校の受験生向けのアピールポイントとしての役割を期待されているだけで、実際の授業はとてもゆったりとしています。他の言語に関しては分かりませんが、少なくともロシア語はそうでした。
さて、内部生を語る12章のうち、前半の6章が終わりました。ここまで読んできて既に「内部生って、やっぱり変。」と確信した人も多いかもしれません。しかし、これはまだ序の口。後編ではさらに奇天烈な内部事情をたっぷりと紹介しましょう。
[ad#co-2]
(文/beco)