東大生実録家出生活1ヶ月~家出こそ最高の社会経験である~
(photo by i_yudai)
Gaku-yomu編集部兼ライターの東京大学3年のПокаです!
実は僕は1年生の夏に1ヶ月ほど家出をしました!
何か深刻な理由があるのではないかと思われてしまいそうですが理由はなんのこともない、お母さんとのただの喧嘩でした(笑)
稚拙過ぎて鼻で笑われてしまいそうです…
では僕はどのように家なしで冷たい街、東京を生き延びたのでしょうか??
そこには数々のドラマが溢れていたのです…
〜家出初日駅前攻防戦 vs警察官〜
母との喧嘩の末、家出することを決意しました。
自分が持っている服を5つのエナメルバッグやバックパックに詰め込んで深夜3時、家を飛び出しました。
「え、どこ行く???」
(photo by Ian Strain)
勢いで飛び出したものの何も考えてませんでした(笑)
どこかに移動しようにも深夜3時なんて公共交通機関が動いているはずもなく…最寄り駅周辺で始発を待ち侘び、座り込んでいました。
体育座りでウトウトしてたら…
「君?家出?身分証明できるものある?」
との声が…!
顔を上げると…見回りパトカーが止まり警官がそこに立っていました…(衝撃)
大きいバッグを5つも持って駅の前で寝てたらそりゃ声かけられるかと思い、学生証を提示。
「え、東大??」
この反応ならイケるか?と脳をフル回転させた結果、僕はこう口走りました。
「これから1ヶ月間、研究所に住み込みで量子力学を勉強するんです!」
ありえない虚言です、そもそも僕、文系です(笑)
しかし学生証の大学名しか確認していなかった警察官2人は…
「そうだったんですね!お疲れ様です!勉強頑張ってください!」
…と、僕の家出を快く見送ってくださいました(本当にごめんなさい)
初めて東大学生証イキりを覚えた瞬間でした。
〜どこで夜を明かそうか問題〜
当初は友人の家に泊まったり学校で野宿したりしていたのですが、友人からのオススメで渋谷のネカフェに泊まることにしました。
漫画読み放題、ジュース飲み放題、wi-fi使い放題の順風満帆な夜を過ごしていた僕でしたが、しばらくするとあることに気づきました…
「あれ、口座残高やばくね??」
精神力vs止まらない食欲
財政悪化に気づいた僕はすぐさま食事の徹底制限に乗り出しました。
その際の定番メニューがこれです。
大学生協食堂の90円サラダ×2=180円
このメニューは実は結構お腹に溜まることもあり、昼ご飯、夕飯として食べていました。
こうして1日の食費を600円以内で収めることに成功したのです…
1週間以上食べ続けると段々とサラダに憎しみが生まれ始…グサッ(生協職員の手にかかる)
ネカフェで過ごす夜から牛丼チェーン店で過ごす夜へ
ネカフェの快適さを知った今、外で夜を明かすのは精神的に厳しい…
しかしお金もなくなりつつある…
この問題を一発で解決する手段。
「深夜バイトしかない!」
お金をかけずに夜を明かすことができるうえ、財政的にも潤う。
これだ!と思った僕は即座に某牛丼チェーン店で働き始めました。
1日18時間超えのバイト
(photo by Geoff Stearns)
下北沢の某ブラック個別指導塾にて朝9時から夜10時まで夏期講習会授業を行い、夜12時から朝5時まで渋谷の牛丼チェーン店で働くという超過酷日程を敢行。
1日18時間ってわかりますか?
1日あたりの稼ぎは塾講先で1万4000円、牛丼チェーン店で8000円。トータル2万2000円。
このペースで稼いだ結果1月あたりの月収は30万近くまで跳ね上がりました!
が、それと引き換えに大量の単位が落ち(案の定)、身体が限界を迎え高熱を出しました。
それに耐えることができなくなり、渋々帰宅しました。
親とはなんとか仲直りができたものの、1ヶ月でダウンした自分が情けなく思えました。
家出を通して学んだこと
・毎日帰る家があるありがたさ。
・牛丼チェーン店の闇の深さ。(深くは触れませんw)
・毎日のランチに500円もの大金を使えることの幸せさ。
この家出は僕に大切なことをたくさん教えてくれました。
家出はあなたを確実に成長させ新たな世界へ旅立たせてくれます。
最後にもう一度言わせてください。
「家出こそ最高の社会経験である」
(文/Пока)