《不在者投票》なら、住民票を移していなくても選挙に参加できるってマジ?!

はじめに
(この記事は2021年10月に執筆しています)
衆議院議員選挙がついに10月31日に迫ってきましたね!
18歳以上の有権者は各政党や自分の選挙区の立候補者の政策を吟味して、投票先を検討している頃でしょう。
自分の住んでいる地域の代表を決める大事な選挙。
選挙権は国民の権利ですから、行使しなければもったいない!
必ず投票しに行きたいところですね。
しかし、自分がいま住んでいる地域に住民票を移していない下宿学生は、その地域の投票所に行っても投票することができません。投票権は住民票のある自治体ごとに割り振られるものだからです。選挙のために住民票がある地元に帰省することができれば、実家等の最寄りの投票所から投票することができるのですが…こんなご時世ですから、ふらっと実家に帰るわけにもいかないという人も多いでしょう。
では、地元から住民票を移さずに下宿している人は今回の選挙に参加できないのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません!
実は、住民票のある自治体に帰省しなくても地元の選挙区の投票する方法があるんです!
その名も、「不在者投票」。
いったいどのような制度なのでしょうか?どうやって投票するのでしょうか?
この記事を書いている僕は、一昨年(2019年)の参議院議員選挙のときに実際に不在者投票をしました。その経験をふまえて、わかりやすく解説します!
1.不在者投票って、どうやって投票するの?
不在者投票の流れをざっと説明すると、以下のような感じです。
①住民票のある自治体のホームページから不在者投票申請書をダウンロードし、印刷
Googleで「《自治体名》 不在者投票 請求」と検索すれば、地元自治体の不在者投票の案内が掲載されているページがヒットするはずです。
僕の地元である高槻市の場合はこんな感じ。
http://www.city.takatsuki.osaka.jp/shinseisho/senkyo/1371170797344.html
アクセスしたら、ページのトップにある「不在者投票宣誓書・請求書」を印刷します。
②必要事項を記入し、住民票のある自治体の選挙管理委員会事務局に送付
記入例にしたがって、①で印刷した書類に必要事項を記入します。
今回例として提示している高槻市の書式の場合、「現住所」の欄には「現在住民票がある高槻市の住所」を記入し、「送付先」の欄に「現在生活している下宿先の住所」を記入するということに注意してください(他の自治体でもだいたい同じような感じなのではないかと思われます)。
記入できたら、用紙を角2号封筒に入れ、120円切手を貼り、地元自治体の選挙管理委員会事務局宛てに郵送します。
※選挙管理委員会事務局はだいたい市区町村の役所内にあるはずです。詳しくは各自治体の不在者投票のウェブページに記載されているのでチェック!
③不在者投票用紙が送られてくる
郵送した不在者投票申請書類が地元自治体の選挙管理委員会に適切に届けば、数日内に「不在者投票用紙入りの小封筒」と「地元選挙区の立候補者一覧」が封入された封筒が返送されてきます。
この一覧を参考にして、投票先を吟味しましょう。
ここで一つ重大な注意!
「不在者投票用紙入りの小封筒」には《絶対》に手を付けてはいけません!
事前に開封して何かを記入してしまった場合、無効な投票用紙として扱われることになります。不在者投票をしに行くまで、大切に保管しましょう。
④「不在者投票用紙入りの小封筒」を持って、住んでいる自治体の選挙管理委員会事務局(たいていは市区町村の役所)に行く
役所に行ったら、「あのーすみません、期日前じゃなくて不在者投票のやつで来たんですけど…」と言いましょう。係の人に不在者投票所に通してもらえるはずです。
⑤投票台で投票用紙に記入
選挙管理委員の立会いのもと、小封筒を開け、予め選んでいた小選挙区の候補者名と比例代表の政党名を投票用紙に記入します。名前を正確に覚えていられるか不安な人は、候補者一覧の紙も持参すると良いでしょう。
あとは記入した不在者投票用紙を選挙管理委員さんに渡せば、投票完了です!
2.不在者投票のポイント
不在者投票は期日前投票と同じで「選挙期日の公示日または告示日の翌日から選挙期日の前日までの間」はいつでも投票できます。投開票日に投票所に行くよりも予定の融通が利きやすいので、便利ですね。
不在者投票の場合、地元選挙区での候補者の立会い演説会などに足を運ぶのが難しいというのが悩みどころです。投票先を選ぶにあたっては、候補者の人柄や政策について本人のSNS等をチェックして情報を収集しておきましょう。
最も重要なポイントは、交付される不在者投票用紙が入った小封筒を開封しないということ!!
さっきも言及しましたが、事前に開封して記入してしまうと無効票になってしまいます。これは国民としての自分の参政権を放棄することになってしまうので、絶対に避けましょう。
まとめ
ちょっと面倒くさい手順が必要にはなりますが、この不在者投票という制度を使えば下宿学生でも自分の参政権を使うことができるんです!
「住民票を移さずに下宿しているから、今回の選挙の投票は無理かなぁ…」と諦めているそこのあなた!
諦めないで!早めに不在者投票の手続きをしちゃいましょう!